ジャンプGIGA 2023 EARLY SPRING感想まとめ

2023年2月27日に発売されたジャンプGIGA 2023 EARLY SPRING。

ジャンプの増刊号であるこの雑誌には新人作家の漫画が掲載されています。
各漫画の紹介とネット上の感想をまとめました。

サラマンドラの囚人 上木敬 作画協力:小浪豊

地球以外の惑星で生存することを目的に遺伝子操作が行われ、高い再生力・適応力を持った強化人類の主人公。
自分を作った研究者たちに反抗し続けたことで宇宙へと放流されてしまう。

ネット上の感想

謎生物と人間の絆漫画はよくあるけど、触れ合いメインでは無く、謎生物がどこから来てどんな目的で…みたい事を主軸に置いている漫画は珍しい気がする。
囚神と書いて”しゅうじん”と読むセンスも好き。

スケールの大きい漫画だけど、”名前をつけて貰えた”という私達には当たり前の事で心温かくなったり、とにかく予想との差に心踊らされる漫画だなと思いました。

人類が生き残るためにまさかの惑星作っちゃうスタイルは流石に見たこと無かったのでこれにはびっくり。
そして上木先生らしい暖かいハートフルがそこに混じることにより唯一無二のSF作品に仕上がってるのが素晴らしいです。

主人公ノイチ良いです 一見ぶっきらぼうに見えるがスレていない、優しさがある性格が好きです。
ビジュアルも囚人服、足枷、野生みある顔で、ハードな世界観に合っています。

俺の感想
物語のスケールが大きいところが良かった。
強化人間を作る理由が地球以外の場所でも生きていけるようになるためというのもリアリティがあって良いと思う。
ただ主人公も敵もパーソナリティとかキャラクター性があまり見えず、壮大っぽいことがなんとなく起こっているだけに感じてあんまり感情移入ができなかった。
キャラが見えないから動向が気にならず興味を持つことができなかった。

塔のレガリア 迫賢利

旧世界の人類が残した遺跡を探求する究者(シーカー)を親に持つ女の子は自分も究者になると夢見ていた。
しかし塔に探索に行ったきり帰ってこない両親。少女は夢から目を背けていて・・・。

ネット上の感想

絵は上手いけどファンタジーが強すぎると思った
読み切りで専門用語がたくさん出過ぎるとついていけない
個人的にはアンタ呼ばわりが気になる

序盤から、目ん玉みたいなのでビーム出す亀とか未知の詰まった全智の塔とか、夢のある設定が詰め込まれてて本当にワクワクしました。
爆発力のある絵と、感動させる絵の描き分けも上手

科学がもたらすロマンと恐怖が、塔の中と外でバランスよく表現されていて面白い。
ラスト、師匠たちがバベルの方を向いて死んでいたのが好き。

ヒロインの眼鏡巨乳娘がドストライクですわw

絵は上手い方だと思うんだけど、台詞が多くて画面がごちゃってるのが残念。

俺の感想
自分の腕を食べた骸骨を見て喜んでるシーンが面白かった。
夢に目を輝かせていた女の子が今はもう冷めてしまっているという設定も面白かった。
でもちょっと誘っただけですぐに塔への興味を示したり、割とあっさり塔に行くことになったりと、あんまりその特色が感じられなかった。
シーカーという役職も面白みがあると思うけど、結局やってることはただの冒険で、究めるとか探求するみたいな部分が本作から見えてこず、設定が活きていない印象を受けた。

寝かし屋エリカ ダンジョウ

殺し屋の子供を専門に扱うベビーシッターの主人公。
今回依頼を受けたのは武器を手にする危険な赤ちゃんのお守りだった。

ネット上の感想

なんかありきたりでオリジナリティが薄いと思った
殺し屋専属シッターで体を鍛えたりしてるのに理由が子供が好きだけだと弱い気がする
かといって悲しい過去とか入れられても困るしな

雲のパース、ちゃんと建物のパースに合わせて描いてるのに感動。

138、139ページの見開きの下。同じサイズのコマで似た絵が並んで困惑した。
1ページずつ読む電子なら気にならないかもだけど、紙だとまずい…。

鬼ごっこの所はシュールすぎてめっちゃ笑った。
言っても分からない子には直接体験させて学ばせる(包丁のくだり)という展開も良かった。

凄く見やすく、白黒バランス描き込み丁度良いです。
動きと過程も丁寧に描かれており、読んでて混乱する事がありません

俺の感想
絵が見やすくて良かった。
万人に受け入れられるような絵柄をしているように思う。
刃物を扱う赤ちゃんとベビーシッターというわかりやすくコミカルな設定が良かった。
キャラに好感が持てなかった部分はあった。子どもが好きというキャラの大事な1ポイントも最後に一言付けられてるだけだったので実感が得られなかった。

風車と鈴音 天川結三彦

陽キャが怖い陰陽師の主人公。
ある日ギャルの幽霊が目の前に現れ、祓うことを試みるが・・・。

ネット上の感想

春ピヨから重要な言葉を言わない、鈴が「好き」「友達」という言葉を言ってリードする形になっていて、春ピヨへの好感が持ちにくくなっていました。
反面、鈴への好感はありました。 陰キャという設定だし難しい部分かな

重い過去を明るく話す事で中和しているのは上手いと思いました。
ひっくるめてリアルでもある ネイルガード、コテの部分は面白かったです。

割と重たい内容だったりするのにギャルの軽いノリでサクサク読める漫画。式!コテ!コテ!?のリズム感好き。
除霊のきっかけが”名前”だったのも個人の肯定という感じがして良かった。

俺の感想
最後ギャルが消えるシーンがすごく良かった。演出が素敵。
あと「臨兵闘者」のシーンがかっこよかった。
世界に僕と猫だけ~のシーンも面白かった。

ユーハとスーコ 倉樹楽

怪奇を黒いモヤ程度にしか認識できないけど怪奇に興味津々のスーコと、怪奇を視認でき怪奇に近づくことを恐れるユーハ。
スーコの頼みで2人は公衆トイレに巣食う怪奇の調査を行い・・・。

ネット上の感想

絵だけじゃなく、視覚の差や時間経過で怖さを出してるのが良かった!

鼻水垂らしたアホっぽい小学生登場で始まったから小学生にしては賢すぎる会話に違和感
鼻水と鼻血がレーダー代わりなのは分かりやすくて面白かった

セリフや絵柄など独自性があって良いです。
モンスター達がちゃんと怖いのも良い。霊が折れてくれたという認識でいいのかい?

初っ端からボーちゃんみたいに鼻水垂らしている女の子。
この子ただ者じゃない、強者感。気になるだろ!ページめくるのワクワクした。

かわいいキャラデザと怖い異形の存在。ギャップがあって視覚が楽しい。とくに幽霊?怖い存在がちゃんと怖くて好き。 本誌をぱらぱらーとめくったときに埋もれない画で良い。

相変わらず、ビクっ!てさせる絵が上手い方。
前作はひたすら気味の悪い漫画でしたが、今回はそこに可愛らしさも加わってホラー苦手な人でも読めそうだなという印象。

不穏な空気感の漂わせ方が上手く、引き込まれる。
ポップさと不気味さのアンバランスさが好き。

俺の感想
絵に読ませる力がある。自然と目を奪われ読むことがストレスにならなかった。
この世ならざる者も気持ち悪い。ご飯を食べながら読むのは避けたいと思える。
「仕事じゃないくせに」のシーンはその一言だけでいろいろ察せて含蓄がある。情報がスッと入ってきて読みやすかったし入り込みやすい。
鏡を見たがらないことが伏線になっていたのも良かったし、スーコが鏡を使ったシーンは盛り上がった。
ユーハに憑りついている存在がイッちゃってる価値観を持ってるのも面白かったし、祓う解決にならなかったこともホラーらしい後味の悪さがあって良い。

世界平和のために勇者と魔王とくっつけます 初雛まつり

戦争を始めようとしている勇者と魔王。
それを阻止すべく2人を恋仲にしようと主人公が文通やデートのセッティングに励む。

ネット上の感想

設定が面白いです 臆病な魔王と女勇者というのもありがちですが 一定の人が喜ぶ美味しい設定でもあるので、これで良い。 ネット乗りの感じは、このテーマなのでむしろ○

伝説の剣を魔王城突入時に持ってなかったのはわざとなのかな?

魔王様も勇者もアホでかわいい。魔王が泣いて勇者が困惑してるところが好き。
どういう結末を迎えるか予想がつかなかったのでハラハラしながら読みました。

俺の感想
主人公が恋仲を取り持つという設定が新しくて良かった。
1ページごとに目を引くコマが用意されていて流れが掴みやすく読みやすい。
地面に落ちたパイを食べるという恋に落ちるきっかけのシーンもちゃんと用意されていて良かった。

俺だけが知らないこと 原作:たけぐし一本 漫画:みたらし三大

勉学に励み、それ以外のものをくだらないと切り捨てて生きている高校生の主人公。
学校にやってきた転校生に一目ぼれしてしまうも、これまで勉学にのみ時間を使ってきた主人公は恋というものを知らず・・・

ネット上の感想

やはりアメノフルコンビはバトルとかよりあっさりギャグとかのほうが向いてる気がする
花びらと箒とニンニクの恋理論が気になる…

勢い・ギャグ・ラブコメ どれにしても方向性が迷子に感じたので 突き抜けた要素があれば良かった。

登場人物全員、普通の子なのにキャラが濃く見えてしまうアメノフルコンビマジック。

主人公の素直で真面目過ぎる性格が逆にめちゃくちゃ面白い。
好きになった瞬間とか告白の時の心情がすごくリアルで一緒にハラハラドキドキできる感じも楽しくて好き。

擦りまくった「恋を知らない」を最後に活かして〆てくるのが丁寧。

胸が苦しくなる度に飛び降りるのはウケるw

流れるような展開とラストへの加速とそのオチまでが完璧で、ラブコメのお手本みたいな読み切りだった。
頭のいいバカである神田と天然で新幹線な空野の二人がすごく良かったが、それが自然に理解できる構成とか漫画力がめっちゃ高い

俺の感想
ギャグシーンが面白かった。確かなセンスを感じる。大きなギャグも小さなギャグも全部面白かった。
振られたけど爽やかなオチ。「頑張り屋さん」の評価をくれたのが学校のみんなだったのが優しい。
主人公の特色が批難されるのでなく、頑張り屋と評価されるところにあたたかみを感じた。
告白を言い直すシーンも臨場感があって良かった。自然と応援したくなる描写だった。
ギャグは面白く展開も爽やかで、気持ちのいい漫画だった。

コンバート 田中邦明

試合を司る役割に魅力を感じゴールキーパーとしてプレイしていたサッカー部の主人公。
しかし遊びのサッカーに誘った友達がキーパーとしての才能を持っており、主人公はフォワードへと転向する。

ネット上の感想

独特のセリフで濃いキャラが見えて良かった!ノリが好きだし試合展開もアツくておもしろかった!

アーサーが宇宙人キャラすぎて好感持てないのは引っかかった

サッカーの知識、取材量の多さが話全体を下支えする説得力となっており、リアルな共感を生んでいます。
ダララララなどの小技も最後に繋がっていて良いです

ライバル同士でも変に嫌悪感を抱かずお互いが切磋琢磨してる感じが壮快で気持ちよく読めた
あまり上手くはない今の段階で絵柄がキラキラしてて、それだけで資質としてプロ向きだと思う

俺の感想
キャラデザが好み。絵柄に少年漫画らしさがあったし読みやすかった。
サッカーの試合描写も何が起こっているかわかりやすい。
ボールを止めているシーンはスピード感とか躍動感も感じられた。
主人公がアーサーに引け目を感じている様子がしっかり伝わってきた上で、読んでて嫌な気持ちになるような暗い描写がなかったのもスッキリ読めて良かった。
全体的にキャラの好感度が高い。
みんなが爽やかで良い奴だった。
サッカー漫画でキーパーに視点を当てているのも、キーパーの魅力をちゃんと説明しているのも良かった。
カクカクした少年漫画らしさのある絵柄に加えて、主人公の顔など柔らかさのある線も含まれているのも魅力的。

四朗さん 工藤哲孝

幽霊が視えることから友達を作ることができなかった主人公。
高校入学をきっかけに友達作りを目論むも、入学式当日にサラリーマンのおじさんの霊に憑りつかれ・・・

ネット上の感想

美咲イイイイ!! がアアアア!! だっっっっっっっっっっせ! が気になりました。
ジャンプ全般で、このテンプレよく見るんですけど 自分はノイズが苦手な方なので
台詞をテンプレで埋めるのでは無く、その人の言葉が欲しい。 キャラの心臓から出た言葉ではなくネットの他の人の言葉を持って来たように見えてしまう
読み切りという限られた台詞の容量で人物像を伝える
そこにネットで流行った言い方持って来たら純度が薄まるのでは?
美咲の「まだ全然生きてないのに」 の部分は共感したし、心臓からの言葉に感じました。

バトルはスピード感出したいんだろうけど下書きみたいな荒さが気になる

四朗さんの作中に少しずつ出てくる設定が後の伏線になってるのが面白い。

展開に無駄が無く伏線や画面のメリハリがしっかり効いているので読後の満足感が高い。
台詞の掛け合いも小気味いいのでジャンルの応用が利きそう

俺の感想
自己紹介で自分の名前を書くシーン笑った。
最後の友達1号が四朗さんなのは気持ちのいい展開。
笑唄のキャラデザが良かった。名前も凝ってるのに敵の媒体としての役割しかなかったのは意外だった。
もじもじした自己紹介シーンがあるものの、大声シーンが多かったり見た目も派手だったりで、主人公に友達がいないということに関して読んでてかなり違和感があった。

ベンチの指揮者 原作:小野亮汰 作画:小野正太郎

バスケを愛しているが下手くそな主人公の元に、プレイヤーを育てることに長けた学生コーチがやってくる。バスケ部1のスキルを持つ先輩とレギュラーの座をかけて1on1を行うことになり・・・。

ネット上の感想

幻の6人目w 既存の漫画の影響が色々見られるが、そこを通ってオリジナルへと辿り着くから、気にしなくていいか。
主人公には5人の元チームメイト 彼には家族とそれぞれのバックボーンが理由や深みになっていて上手いと思いました。
相手というかチームメイト、悪いヤツではないさじ加減が良かった。

悪くはないけどジョーダンに憧れたのにバスケ始めるのは高校からで日本一になりたいとか指揮者感出すために唐突に上を指差したりとか監督が一週間も一人の選手しか見てないのとかがね

バスケの知識が無くてもストレス無くスラスラ読める漫画でした。
監督を主にする上で、キャラクターが小さい中学生だったのも変に上から目線にならず愛着が湧いて良かった。

コマ割りが細かくて台詞が多くてメガネのフレームが太いのが引っ掛かるけど見開きとかの迫力は良かった

俺の感想
バスケをやってるシーン、練習してるシーンが全部面白かった。活き活きと描かれている。
バスケならではの知識、練習、展開で物語が作られているから面白いし、バスケの魅力も伝わってくる。俺もバスケやってみたいって思えた。スポーツ漫画のおいしいところがちゃんと表現されている。
眼鏡キャラってあんまり印象が良くないことが多いと思うけど、この主人公は個性とインパクトがあってしっかりキャラクター性が出ている。
「だけどポテンシャルは悪くない」のシーンからどんどんキャラと物語に引き寄せられていく。
自然と目が進む良い漫画だった。
バスケをやってるシーン、練習してるシーン、バスケについての知識を話してるシーンは面白かったけど、それ以外の会話シーンが退屈に感じた部分はあった。
最初のシーン、夜に2人で語らい合ってるシーンは興味関心がかなり薄れた。
なんかそこがすごくもったいなく感じる。

寿司ポセイドン アダバナアラタ

サメにつつかれたショックで海洋恐怖症に陥ってしまったポセイドン。
恐怖を克服するためゼウスより下界に落とされてしまう。
落ちた先は人手の足りない寿司屋で・・・。

ネット上の感想

最初の「シャー」ですでに面白い!軽妙なテンポで楽しく読めた!

ギャグかコメディどちらかにもっと寄ってれば良い
最後のダビデ君的演出は良かったw
魚の大群が店に飛んで来て、シャリは無いけど寿司は出せてるwそこの理屈は付けて欲しかった。

ところどころ「おっ」て思いそうになるんだけど(ドチザメに噛まれて悲鳴を上げるポセイドンは愛おしい)やっぱり出オチ
笑う前に全部説明されちゃう感じがして惜しい

アナゴのお寿司が食べたくなる。

海神の表情がまた面白さを加速させてくれる。

俺の感想
軽いノリ、コミカルな設定で展開されるも、話の本筋がしっかりしているからくだらなさを感じない。楽しんで読むことができた。軽さと重厚さを併せ持ち、読みやすく読み応えのある漫画だった。
薫さんはちょこちょこ髪を下した描写が入っているのが魅力に繋がっている。可愛い。ずっと職人姿のままだったらこうは思わなかっただろう。
「ジジイてめぇだけは許さねえ」のシーンは笑った。
ポセイドンが魚を引き連れてやってくるシーン、「受け取ったぜお前の信念」のシーンはめちゃくちゃ盛り上がる。
贅沢な要望だけど、ポセイドンが海に飛び込むシーンはもっと恐怖とか不安が伝わってきて応援したくなるような描写であってほしいと思った。でもページ数をここじゃなく上記2シーンの盛り上がりに使っているから仕方ないしこれが正しい気がする。

絶界ディストラクション 片岡誉晴

突然異世界に転送させられた高校生の主人公。
着いた先は1人の女がいる無人島だった。女は戦争の救援のため、仲間を転送しようとしていたらしく・・・。

ネット上の感想

顔の描き方のクセが強い、ただ後からじわじわ来て好きになってくるから
これは個性としてこのままで良いと思います。

シドさんをちゃんとやっつけたのが良かった
総合的に○ 突き抜けた要素が欲しい、難しい事だけど。

自転車を使った電気補充やシドの裏切りなど予想外の展開も沢山あって文字数多めでも飽きずに楽しめました。

俺の感想
熱く、良い漫画だった。
最初の「私を助けろ」のシーンの描写からして熱い。あのシーンは読んでて良い意味で笑った。勢いとインパクトがあるシーンはかっこよすぎて笑いが出てくる。
ニア側の事情は全然わからないし読み飛ばした。でも全然問題なく楽しめるし、狙ってそういう作りにしてくれているように感じる。漫画で描きたい部分がハッキリしていて余計な部分を削ぎ落としてくれているのがありがたい。
主人公がさっぱりした良い奴であることもしっかり伝わってくる。そう設定されたキャラじゃなく、読んでいて感覚的にそう捉えることができる。かなり好感度が高い。
「だから私はこの普通を守りたい」のシーンはすごくかっこよかったし可愛かった。ちゃんと盛り上がる見せ場。
最後のオチも納得できるし2人がこれからどんな生活を送っていくのか興味が持てる良い終わり方だった。

箱庭のイウ 地下すい

AIにより乗っ取られた世界。
おばあちゃんと2人で暮らしていた主人公は、人を殺すために巡回しているロボットに遭遇する。

ネット上の感想

独特の世界観を描写するところしないところの取捨選択が見事で、内容が濃いのに読みやすい!

アンドロイドと少女が出会うって題材はありふれてるけど、イウの感性の表現を重視してるからか既視感は薄め。

ポストアポカリプスな世界でもやさしさと明るさが感じられ読後感が良い

俺の感想
すごくレベルの高い作品を見た気分。
世界観とか物語の構築、流れの作り方が巧くて自然と引き込まれる。何が面白いのかわからないまま面白さを感じさせられる。俺には理解できないレベルで作成された漫画だった。
だからどこが良いとかどこが面白いとかあんまり書く気になれない。
キャラは全員生きてるように感じたし世界は本当に存在しているように感じられた。
主人公の顔も3Dモデルかってくらい安定して描かれている。表情がいろいろ魅力的。
こんな漫画を描ける人間はきっとすごく頭が良いんだろう。
何が言いたいのかよくわからない感想になったけどとにかく面白かった。

LOVE CROWN 剛川久

何も持たずにスラムで生まれ自殺しようとしていたところを王女に助けられた主人公。
国のため政略結婚させられそうになっている王女を救いに向かう。

ネット上の感想

計算が良い感じで働いているので読みごたえがあるが、『見えて』しまっている感も
全体的にレベルが高くジャンプっぽいです。

風・恋・蛇w やっつけたお父様の生死は明確にして欲しかった 消化不良感が残る
スラムの回想で親も金も~の部分、心に迫っていて良かった。
ジャンプっぽい絵で蛇もハッタリ効いてていいと思う

回想シーンは初対面の二人がそんなことせんやろって思った

なにを愛するかで能力が変わるラバーズの設定もワクワクする。
愛を愛し命を削りながら鼓動で戦う主人公、アツい!

俺の感想
戦闘シーンに躍動感があって良かった。
愛情が力になるという設定も新鮮味があって良かった。
ヒロインの活き活きとした表情が作者の描きたかった部分ではないかと感じる。それがちゃんと魅力的に描かれていて良かった。

36℃とちょっと 原作:きんりく 漫画:だて

平熱が低く、病弱な主人公。
ある日学校のイベントで行われた仮装パーティで顔の見えない女子に告白された。

ネット上の感想

返事は体育祭まで待って欲しいと言って、体育祭でやっぱり分かんない気持ちも知っていきたい
女の子には酷いなw 読者的にも二重に待たせているわけでスパッと返事をして欲しかった
平熱低い設定がうまく扱えてた感じ

ハロウィンで手を繋ぐルールが良く分からなかった
オチはわかりきってるので視点切り替えにメリハリが欲しい。

小関さんの表情がなかなか見にくかったおかげでp701.702辺りがすごく心撃たれた。
恋愛を体温に例える発想も好き。
1番好きなページがp688なんだけど、小関さんの言いそうで言えない表現の描き方が歯痒くてドキドキして…。

キャラクターが混線するって表現が印象的。阿笠くんも小関さんも蒼井さんも、それぞれの形で混線してる。
予定調和な結末にも伏線がちゃんとあって、丁寧な描写が好みでした。

俺の感想
好きになったきっかけに主人公の平熱が関係していて良かった。
なんかキラキラしてる感じのエフェクトの描写が独特で良かった。
ドキドキしてるシーンとか、恋愛漫画っぽい甘酸っぱい表情で描写されているのが良かった。
ヒロインのデザインも、メカクレという独自性で他のラブコメ漫画と差別化できているのも良かった。

プリン修羅MODE 大久保凛汰朗

同じ空手道場に好きな男子がいるが、自分の方が強いためライバル視され女扱いしてもらえない主人公は、ひょんなことから怪獣と戦う筋骨隆々なヒーローに変身する役目を負ってしまう。

ネット上の感想

レンくん空手に関して負けず嫌いが出ていますがそれ以外に関してはプリンちゃんに優しいところがいいですね

男の子同じ表情が多いな、まあ作画面だから重ねるごとに改善されていくでしょう

主人公二人とも良い奴で二人の堂々とした告白で読後感が良いです

レンは鈍感系かと思ったけどオチが良かった
大体の展開は読んでて予想出来たんだけど、レンくんの”プリンよりかっこよくなりたいから勝ちたい”は盲点だったし、複雑な乙女心がコメディチックに描かれていて楽しかった。

アップが不自然に多い気がするので苦手な構図があるんかな?

俺の感想
「けど見なさいよ」のシーンが可愛かった。
「誰?」のシーンは生々しい。短いセリフから小学生のいじめがしっかり表れていた。
泣き出すシーンは胸に来た。感情移入できる描写。
シュラちゃんを助けた理由にレンちゃんが絡んでいるのも良かった。

林檎係の機械兵士 相川誠

戦争の為に生み出されたロボットの主人公。
自分を作ってくれた母親を愛し役に立ちたいと願う中、母親たち研究者が自分をスクラップにする話を進めていて・・・。

ネット上の感想

少年少女の日々の経過が分かりづらいので日が沈み、明けたコマとか入れたらいいかも 母の存在の明かし方良かった、破壊描写容赦無いの良いです。

仲良くなり方が急すぎるし母親が作った機械兵士が侵入してきて強盗と思うのもなんか変だしあのタイミングで一人で湖に行こうとしたのも謎だった

見開きがとても綺麗でp786の”戦争も病気もないピクニックをしよう”とp806の”最高の楽しいピクニックにしよう”の絵の対比が素晴らしくてどちらも違う種類の感動をしました

最後まで読むと序盤のスクラップの話が更に効く。
ファングをこのまま殺戮兵器として戦わせるくらいなら生きていない方が幸せかもしれない。
エルの治療費のためにはファングを……。
だからこそ、生きててくれるだけで十分って締め方が素晴らしい。

クローゼットや手紙のシーンの表現は上手いと思うし見開きの構図はこの物語そのものっぽくて印象に残った

俺の感想
互いに同じ不安を抱いていた展開が面白かった。
バトルドールだけど戦闘描写が少ないのも良かったと思う。
「本当にこの関係に救われているのは・・・」のシーンはキャラの心情が伝わってきた。あのシーンで主人公が抱いている不安が一気に伝わってくる。
そのあとの真相判明シーンも含めて、心理描写が巧くて入り込める部分が多くて良かった。

だんだん大きくなるガール&だんだん小さくなるボーイ 佐藤タキタロウ

同じ陸上部に所属する主人公とヒロイン。いつしかヒロインに速さで差をつけられ素直な気持ちになれずにいた。
そんな中、ヒロインが心が不安定になったときに体が巨大化する奇病にかかってしまい・・・。

ネット上の感想

月とか東京タワーとか道路の文字とかさり気ない背景で登場人物の感情や距離感を察せる演出がすごく好き

作者の頭の中でキャラがぐりぐり映像的にうごいているのが見えるようだ。画力があがればあがるだけ凄くなるタイプかなと

自主制作の短編映画感がある。見開きの漫画ならではな表現とラストの完が好き

俺の感想
最後のタイトルの見せ方がすごくかっこよかった。全体的に道路の描き方が魅力的。
自転車に乗ってるシーンもかっこよかった。
タイトルも興味を惹かれる。どんな内容なのか読む前から興味を惹かれた。

祓魔不動産 葵とら

事故物件を専門に扱う不動産屋の主人公。
祖父から譲り受けた屋敷を売却しにきたヒロインが現れ、共に屋敷に向かう。

ネット上の感想

主人公のキャラデザが良い

冒頭の男性可哀想w キャラクターが良いと思いました
父親残虐だな ラスト良い 構成プロみたいに纏まっています
父親が最後まで悪だったのは良かった。
それぞれのキャラクター造形○

ちょっと分かりづらかった
母親は?父の遺体はどうやって始末した?祖父の見た目変わりすぎ、窓際でずっとやり取りしてて何かシュール
東雲のキャラはいいと思うので違うエピソードでみてみたい

悪霊のデザインが未練をイメージしてか手をモチーフにしていて、それがp895では孫を守る優しい手、そしてp901で孫と一緒に居たいという穏やかな手との対比になっていたようにみえたのでそれがすごく良かった

東雲さんがただの祓魔師じゃなくて不動産屋をしてる理由が良い。
人と霊の居場所を作る。
祖父と父親は絵的に違いが分かりずらいので、話を無駄に複雑にしている気がする。
あと「悪霊じゃ無ぇだろ!?」のコマはちょっとヤバイ、祖父の目も失った感があった方がいいんじゃ

俺の感想
父親が絡んでいたこと、ヒロインの左目、祖父の守護霊など、意外性を持ったいろんな要素が入っているのが良かった。
ただ個人的には、設定的には優れているのに読んでいてその味を感じられなかった。
ストーリーとしてはしっかり盛り上がりどころが用意されているのに演出の問題なのかあまり盛り上がりが感じられなかった。祖父の霊が出てくるところとか熱いシーンなのに何故か心が動かなかった。
なんか生きてるキャラ、生きてる物語を見ている感覚になれず、読んでてずっと創作物を端から見ているという感覚になっていた。
設定は手が込んでて工夫点がいろいろあるだけにもったいなく感じる。

調香師ラバンダ 日向探偵

調香師の主人公は美しく、貴族たちから大変な人気を集めるも、街の香水店で細々と営業を続けていた。そんな主人公が、とある目的からワインの社交界に参加し・・・。

ネット上の感想

癖を詰め込んでみましたと書いてあるように、楽しんで活き活きと描かれています。 男の子のキャラ個人的に好きw

中世の雰囲気○

「止められるもんなら止めてくれ」の卿の表情がすごい好き 感情色々ごっちゃになってる顔

活気ある登場人物とキャラデザが好み。
コマとコマの間、ちょくちょく幅が変わるの気になった。
カメラが何台存在するんだろう演出。イマジナリーライン意識すると良くなりそう。

背景や装飾品が隅から隅までしっかり描き込まれていて世界観を大切にしているのが伝わってきた。

俺の感想
顔の描き方が綺麗。各シーン表情が魅力的だった。
敵がただの闘争相手ではなく利害が一致しているのも新しくて良かった。
あの始まり方からいきなりバトルが始まるのはかなり戸惑ったけど戦闘描写も上手いし世界観が崩れてるわけでもないし、いろいろ巧みに描かれている。

ガレアナイト 天野ぺえ はちべえ

王族に虫を使った料理をふるまい投獄されてしまった料理人の主人公は、脱獄し、ドラゴンの肉を求めてとある村にやってくる。

ネット上の感想

画風が独特、アート・イラスト系?

画力も高く、所々効果も出ている 分かりづらい部分もあった。

とどめ用ので正面から勝てたのでは? ドラゴンで五年は村を養える部分は良かった。

絵は上手いのに見づらい
ステーキのコマは躍動感出てたけど逆にどんな料理か分からなくて美味しそうかどうか判断つかなかった
虫出すとか人の気持ち分からない系主人公でいいのかどうか
もっと料理を美味しそうに描ける作画担当と組んだ方がいいのでは。

1度見たら忘れられないような絵柄で多少読みにくさもあるんだけど、あのシーンの衝撃を味わって欲しいので最後までぜひ読んで欲しい。

ただドラゴンを倒すだけじゃなくて料理や鍛冶屋の話も一緒に進んでくので全てのページを楽しみ尽くすことが出来る。
読んでる時のドキドキ感や終わった後の充実感がクセになる漫画でした。

俺の感想
絵に華がある。他の作品とは一味違ったオリジナリティを感じられる絵柄。
その目を引く絵柄で各コマ緩急がつけられていてテンポがすごく気持ちいい。
自然と読み進められる楽しい漫画だった。
ギャグ顔の描き方やセリフにも個性が出ていて、ふざけてるシーンはかなりふざけてるのに不快感がない。ウザくない。
包丁が褒められてるシーンは説得力があってかっこよかった。
他にもいろんなシーンが面白い。
虫を食べさせて犯罪者になったという設定も面白いしキャラクター性に繋がっている。

千年絵太郎 旅頃九時

美術予備校に通っている主人公は、絵の知識はあるが実際に描く技術がなく絵の道を諦めようとしていた。
そんな時、絵を描くのが大好きな画家の霊に体を奪われ・・・。

ネット上の感想

絵太郎が好きになれないかな、絵以外は人格もダメな人という狙いは分かるんだがデレや罰のカバーが難しいなら見せ方工夫するとか?

予備校・受験とか実体験を元に描かれているので訴えにも説得力があるのが良かったです。

この手の乗っ取り側がイケイケで面白くてインパクトがあってすぐ好きにさせられるタイプの作品でちゃんと宿主側も読み切りの1話で好きにさせてくれるの偉い

終わり方が…。そこで共存選ぶんだ……。って感じでモヤっとした。
イメージ的には「やっぱり、私の手でえがいたものを見てもらいたい」みたいな展開がくると思ってたから微妙だった。

俺の感想
すごい奴が入ってきたと思わせておいてイマイチ結果が振るわない展開が面白かった。
それが何故か理由もハッキリしているし、主人公とタッグを組むことで解決できるのもスッキリしていて気持ちいい。
受験に落ちてほしくないのが絵太郎の絵が好きだからという理由なのも絵を題材にした漫画らしさがあって良い。主人公のキャラクター性が掴めるし好感度も上がった。いろいろと読んでいて気持ちのいい構成になっている。
絵太郎と主人公のコンビもバランスがとれていて、やり取りを見ていて面白かった。最後の「やるやん」のセリフが良い。
2人の行く末を応援したくなる、物語の続きが気になる漫画だった。

0088 無次ムジナ

スラムで皆から嫌われ過ごしていた主人公は、お城に住むお姫様に憧れを抱き毎晩望遠鏡でお姫様を眺めていた。
ある時、主人公はお姫様の元に連行され実際に会えることになり・・・。

ネット上の感想

独特の雰囲気、絵柄が良いです。
GLまで行っちゃってるが、だからこその独特な読後感がある
思いきって良かっと思います。

スラムや生物の腐食の様子リアル
前に進むというジャンプあるあるより、二人の世界の中へと言った感じのラスト
必ずしも前へが正解じゃないからこれで良かったと思います。

画力、引き込まれる世界観にキャラデザ
発光してる時点でこれはあれかな?って思わせるのも強い。ナイスハピエン

最後の最後で予想を裏切られてとても嬉しかった。

俺の感想
主人公の生い立ち、エイティに対する思いが丁寧に描写されているおかげで最初から入り込んで読むことができる。
エイティへの憧れがしっかり伝わってくる構成だったので感情移入でき、物語への興味が持てる漫画だった。
エイティの正体に放射性物質が影響している設定にも惹かれた。現実にある恐ろしい物質を設定に持ってくることで説得力が増すし想像も膨らむ。
2人とも幸せになる終わり方も良かった。
少し手塚治虫っぽさのある絵柄も可愛いし、世界観に合ってて良い。
アクションシーンが何が起きてるかわかりづらいのがもったいなく感じた。

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