2000年~2008年まで連載されていた格闘漫画「ホーリーランド」。
この漫画がかなり好きなので紹介記事を書いてみようと思う。
あらすじ
【この漫画の簡単なあらすじ】
いじめられっ子が自室でパンチの練習を繰り返し、不良を殴る。



これだけ聞くといじめられっ子が強者を圧倒する逆転劇の爽快感がこの漫画の醍醐味だと想像するかもしれないけど、この漫画の本質はそこじゃない。
この漫画には明確なテーマがあり、主人公は戦いを通してそのテーマについて追求していく。
テーマを追求し続ける誠実で真面目な漫画
この漫画のテーマ、それは“自分の居場所”。
万人に共通する人生の汎用的なテーマ。
そのため、いじめられっ子の主人公はもちろん、強者側として登場する不良キャラも”居場所”を持っていない迷い人として描かれる場面も多い。



主人公は毎度、”居場所”を求め、”居場所”の答えを知るために、もしくは”居場所”を見失い茫然自失の状態で戦いに臨みその中で何かを見出していく。
そのため適当に行われる捨て戦闘がない。
全てが等身大で意味ある戦い。
この真面目さこそがこの漫画一番の魅力だと俺は感じている。
全18巻で終わるのも納得できる。
これはこの漫画が常にテーマに沿って誠実に真っすぐに進んでいることの表れだと思っている。
戦闘シーンの描写
この漫画の魅力の1つにリアル(?)な戦闘シーンの描写もある。
実際リアルかどうかは俺にはわからない。
ただ説得力を感じるし、実体験や格闘技の知識から語られていることはわかる。
例えばこのシーン。
作中の強キャラ「伊沢マサキ」と噛ませ犬的モブキャラ「秋山」の戦闘。


これは強キャラ マサキの一発であっさり決まる戦闘で、この結果だけ見ればメインキャラが雑魚キャラを蹴散らしただけに見えるが、
作中、マサキ自身の言葉により「決して余裕ではなく、一発で決まらなければやばかった」ことが語られている


この漫画は上記シーンのように、モブキャラが雑魚として扱われない場面がいくつも存在する。
同じ人間なのだから体がでかい相手であればメインキャラだろうがモブキャラだろうがパワーで押し切られる可能性をしっかり示している。
また、作中には様々な格闘技の使い手が登場し、それぞれの格闘技の強み・弱み・競技でなく喧嘩の上での各格闘技の立ち位置なども語れており、より各キャラ、格闘技の個性を感じることができる。



まとめ
ホーリーランドはとにかく真面目で実直な漫画。
このしっかりと描かれたテーマとキャラクターを称賛したくて仕方がない。
↓ホーリーランド1話の試し読みリンク
https://sokuyomi.jp/product/hohrihrand_001/CO/1/